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お茶にまつわる言葉

お茶にまつわる言葉

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「茶」が多くのことわざや慣用句に使われているのは、昔からお茶が身近な存在だからです。
そんなお茶にまつわる言葉を色々集めてみました。

・お茶の子さいさい
お手軽で簡単なこと。
「お茶の子」とはお茶に添えて出される軽いお菓子のことで、お腹にたまらないことから、簡単に片付けられる物事を言う。「さいさい」は、はやし言葉。

・お茶を濁す
適当なことを言ったりしたりして、その場を取り繕い誤魔化すこと。
茶道に詳しくない人が、濁ったお茶を淹れて抹茶に見せかけたことから、いい加減な言動を指すようになった。

・お茶を挽く
抹茶を石臼で挽くのは時間がある人の仕事なので、暇なことの例え。
特に遊女に客がつかない状態を言う。

・鬼も十八、番茶も出花
安い番茶も入れたてはおいしいように、たとえ鬼でも若いときはそれなりにかわいい、
どんな娘でも年頃になれば魅力が出てくるという意味。

・酒は酒屋に、茶は茶屋に
ものごとは何でも専門家に任せたほうが良いという意味です。

・粗茶(そちゃ)
あまり上等ではないお茶。
来客にお茶を出すときは、上等なお茶でも「粗茶でございますが」と言うのが決まり文句。
日本人ならではの「謙譲の美徳」の表れ。

・茶柱が立つ
「茶柱」は、茶碗の中でお茶の茎や葉軸が垂直に立っていること。
非常に珍しい現象であることから縁起が良いとされ、人に話さずにそっと懐に仕舞えば良い事があると言われた。
ただ、現代の精密な選別方法と網の張られた急須では、茎が茶碗に出る可能性は皆無に近く、茶柱も過去のものとなっている。

・朝茶に別れるな
麻にお茶を飲む習慣を止めてはいけないという意味です。
昔から朝にお茶を飲むと、災難から逃れられたり、幸運が訪れると思われており、
「朝茶はその日の難逃れ」「朝茶は福が増す」とも言われています。

・朝茶は三里言っても飲め
忙しくて時間がなく、朝にお茶を飲まずに出かけたときでも、せめて途中でお茶を飲めという意味です。
これを強調したものとして「朝茶は七里帰っても飲め」ということわざがあります。
里は距離を表す単位で約4キロ。七里は28キロになりますが、
それだけ引き返しても朝にお茶を飲むことを大切であることは大切であると伝えています。

・茶腹(ちゃばら)も一時
お茶を飲むだけでも一時的に空腹をしのげることから、転じて、わずかなものでもないよりはあるほうがよいと表しています。

・日常茶飯事
読んで字の如く、毎日の食事のこと。
転じて、ごくありふれたことの例え。

・へそで茶を沸かす
笑わずにはいられないほどおかしいこと、ばかばかしいこと。

・宵越しのお茶は飲むな
宵越しとは一晩たつこと。茶は淹れたてで旨いうちに飲めの意味。
また、茶殻は腐敗しやすいので、一晩たったものは淹れてはいけないという教えでもある。

・茶を飲むと色が黒くなる
お茶は肌の色を白くすることはあっても、黒くすることはないことが分かっていますが、
これはお茶がまだまだ贅沢品であった時代に、お茶を沢山飲ませないための方便として使われたことわざです。
他にも同じ意味として「茶を飲むと早く年をとる」「茶を飲むと目が悪くなる」とも言われます。

・茶碗を投げたら綿で抱えよ
怒った相手が茶碗を投げたとしても、綿でそれを受け止めるように、
強く出た相手にはやわらかに接したほうが得策であるという教えです。

・喫茶去(きっさこ)
本来は禅語で「目を覚まして出直して来い」という叱咤の言葉だが、「お茶でもどうぞ」という意味のも解釈されており、
もてなしの心を表すためによく寺や茶室に掲げられている。
類似語に「且座喫茶(しゃざきっさ)」がある。「しばらく座ってお茶でも飲んでいきなさい」という意味。

・茶禅一味(ちゃぜんいちみ)
茶道の心と禅の極意とは一つであるという意味の言葉。
「一期一会」「和敬静寂」とともに茶の湯の精神を表す言葉として知られている。

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